矯正装置には色々な種類があります。
特に特徴があるのが成人と小児の矯正装置の違いです。
この記事ではそれぞれの年齢に応じた矯正治療と、各矯正方法の特徴について解説します。
目次
■矯正治療の分類
◎矯正治療には一次矯正と二次矯正がある
矯正治療は、治療のタイミングに応じて大きく一次矯正と二次矯正に分けられます。
一次矯正は主に小児を対象とし、顎の成長を利用しながら歯並びの問題を改善することを目的としています。
一方、二次矯正は永久歯が生えそろった後に行われ、歯並び全体を整えることを目的としています。以下で、それぞれの治療に使用される装置について詳しく解説します。
■一期治療で使用される装置(小児向け)
◎床矯正
床矯正は、取り外し可能な装置で、小児矯正で広く用いられています。
顎を広げてきれいに歯が並ぶスペースを確保し、歯並びを改善する方法です。
将来的に抜歯を回避できる可能性があることや、費用が比較的抑えられることがメリットです。
一方で、装置の装着時間を守らないと効果が出にくい点がデメリットです。
◎その他の矯正
床矯正以外にも、下顎の成長を抑制する装置、固定式の拡大装置など、様々なタイプの矯正装置があります。
◎筋機能療法
筋機能療法は、子どもの口周りの筋肉や舌の動きに注目した治療法です。
専用の装置を用いて、舌の位置や唇の閉じ方などを正すことで筋肉の使い方を整え、顎の発達や歯並びを改善します。
特に口呼吸の改善や、悪い癖による歯列の乱れを予防する効果があるとされています。
子どもの成長を活用した治療法のため、早期に開始することが大切です。
3歳ごろから行えることもあります。
■二期治療で使用される装置(成人含む)
◎ブラケット矯正
ブラケット矯正は歯の表面にブラケットを装着し、ワイヤーを通して歯を動かす方法です。
歯を細かく調整でき、幅広い症例に対応可能であることがメリットです。
長年の実績があり信頼性が高い一方で、装置が目立ちやすく、清掃が難しいためむし歯リスクが増える可能性があります。
※目立ちにくいセラミックを使用した白いブラケットなどもあります。
◎裏側矯正
裏側矯正は、歯の裏側にブラケットを装着する方法で、審美性を重視する大人に人気があります。
外から見えない点が大きなメリットですが、話しづらさや費用が比較的高い点がデメリットです。
対応可能な歯科医院が限られることがあります。
◎マウスピース矯正(インビザライン)
透明なマウスピースを使用する矯正方法で、目立たないため人気のある矯正方法です。
食事や歯磨きの際に取り外して清掃できるため、普段通りの食事や歯磨きができるのも大きなメリットです。
ただし取り外しができるということは自己管理が求められるため、小さいお子様の場合は保護者様の見守りが大切になってきます。
また、適切な装着時間を守らないと治療が進みにくい点もデメリットです。
■矯正方法を選択する時に考えるべきこと
◎年齢
矯正治療は患者さまの年齢によって選べる装置が異なります。
例えば、小児期は顎の成長を利用する治療が効果的ですが、大人の場合は永久歯が揃った後の矯正が中心になります。
◎ライフスタイル
仕事や学校で人目を気にする方には、目立たない矯正装置が向いています。
一方、自己管理が難しい場合は取り外し可能な装置より固定式の装置が適していることもあります。
◎金額や期間
矯正治療は費用や治療期間もよく考えて、歯科医師とよく相談して選びましょう。
治療方法によっては期間が長くかかりやすいものもあります。
【様々な矯正方法がある中で】
矯正装置には色々な種類があり、子どもと大人では選択肢が異なります。
矯正装置を選ぶ際には、患者さまの年齢の他、症例の難易度、ライフスタイル、費用などを総合的に考えて選ぶ必要があります。
当院ではブラケット矯正、マウスピース矯正(インビザライン)、床矯正などを取り扱っており、患者さま一人ひとりに合った治療法をご提案します。
矯正治療をご検討中の方は、ぜひお気軽にご相談ください。