インビザラインなどのマウスピース矯正は、比較的痛みの出にくい治療法ですが、実際には多少の痛みや締め付け感を感じる時期があり、治療を検討している方は不安に感じられるかもしれません。

ここでは、インビザラインの痛みの原因、痛みのピーク、ワイヤー矯正との比較、痛いときの対処法までわかりやすく解説します。

■インビザラインで痛みが出るのはなぜ？

◎歯が動くための正常な反応

歯に力をかけて動かすという矯正治療の特徴から、インビザラインであっても痛みが出るケースがあります。

これは矯正治療における自然な反応で、治療が順調に進んでいるサインともいえます。

◎装着直後の締め付け感

新しいマウスピースに交換すると、最初の1日〜2日は圧迫感があり、歯が押されるような感覚があります。慣れるにつれて痛みは落ち着いていきます。

◎アタッチメントやゴムの使用による刺激

歯を効率よく動かすためのアタッチメントや、噛み合わせ調整のための顎間ゴムを使用している場合、部分的に痛みが出ることがあります。

■インビザラインの痛みのピークはいつ？

◎新しいマウスピースに交換した直後

痛みや違和感のピークは、新しいマウスピースを付けた最初の24時間〜48時間に出ることが多いです。一般的には、装着から3日〜4日ほどで痛みは軽減していくことが多いです。

締め付け感も薄れ、その後は問題なく食事や会話ができる状態になるでしょう。

■インビザラインの痛みはどれくらい？

◎軽度の押される痛みが中心

じんわり押される、噛むと響くなどの軽い痛みが一般的です。

食事や歯ブラシの際に一時的に強く感じる場合がありますが、強烈な痛みが続くことはあまりありません。

◎症例によっては痛みが強く感じることも

歯の移動量が大きいケースや、根の長い歯を動かすとき、噛み合わせを大きく改善する治療では痛みを強く感じることがあります。

■インビザラインで痛い時の対処法

◎柔らかい食事を選ぶ

痛みのピーク時は、噛む力が必要な食事は避けるのが無難です。おかゆ、スープ、うどんなど負担の少ないものを選びましょう。

◎マウスピースチューイーを使用する

チューイーを使ってマウスピースをしっかりフィットさせることで、痛みを減らせる可能性があります。チューイーを噛むことでマウスピースが正しい位置に収まり、違和感が落ち着きやすくなります。

◎歯科医院へ相談

強い痛みが長期間続く場合や、歯ぐきや頬に傷ができる場合、マウスピースが合っていない可能性があります。自己判断せず、早めに歯科医師へ相談しましょう。

■ブラケット矯正とマウスピース矯正の痛みの違い

◎インビザラインは軽度の痛みが多い

インビザラインは段階的に歯を少しずつ動かす仕組みのため、痛みが分散されやすく、日常生活に支障が出にくいのが特徴です。

痛みの種類も、食事ができないほど強くなるケースは比較的少ないといわれています。

仕事や学業など、普段通りの生活リズムを崩さずに治療を続けられる点がメリットのひとつでもあります。

◎口内炎などが少ない

ブラケット矯正で使用する装置やワイヤーのこすれによる口内炎が起こりにくいため、口の中の傷が原因で痛いと感じることはあまりありません。

ブラケット矯正では、器具が頬や唇の内側に当たって傷ができたり、慢性的な口内炎を繰り返したりすることがありますが、インビザラインは滑らかな素材のためこのような傷や口内炎ができにくいのがメリットです。

【痛みのピークを知れば安心して治療が受けられる】

インビザラインの痛みは、新しいマウスピースに交換した直後がピークで、数日以内に落ち着くことがほとんどです。

ブラケット矯正より痛みは軽く、生活への負担も少ない治療として、たくさんのメリットがあります。

もし痛みが強い、長く続く、違和感が治らない場合は、無理をせず歯科医師に相談することで安全に治療を続けることができます。

マウスピース矯正による痛みなど、ご不安な点がある場合はお気軽にご相談ください。