近年、大人になってから矯正治療を始める方が増えています。
そのような中で、成人矯正の良い面と懸念点を知りたいと思う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、大人の矯正治療のメリットとデメリットを詳しくご紹介します。
矯正治療を始めるきっかけとして、ぜひ参考にしてください。
目次
■成人矯正のメリット
◎歯並びの改善による見た目の向上
矯正治療を行うと歯並びが整います。
それによって自信を持って笑えるようになるなど、対人関係や仕事の場面でメリットがあります。
特に成人後は人前に立つ機会も増えるため、周囲からの良い印象につながりやすくなります。
◎口腔内の健康向上
歯並びが整うことで歯磨きがしやすくなり、むし歯や歯周病のリスクを減らせます。
また噛み合わせが改善されることで食事をしっかり咀嚼できるようになり、消化器官への負担を軽減する効果もあります。
さらに歯に均等に力がかかることで、歯の寿命を延ばし、長く健康な状態を保つことが可能です。
こうして健康的な口腔環境を手に入れることは、全身の健康維持にもつながります。
◎健康な口腔内であれば年齢に関係なく始められる
成人矯正は健康な口腔内であれば年齢に関係なく始めることができます。
子どものころに矯正ができなかった方、ちょっとのズレだからと諦めていた方も矯正治療に踏み出しやすくなっています。
■成人矯正のデメリット
◎治療期間が長い
矯正治療は数ヶ月から数年かかることが一般的です。
大人の場合、顎の骨がやわらかい成長期の子どもに比べて歯の移動が緩やです。そのため、治療期間が長くなる場合があります。
◎費用が高額になりやすい
子どもの矯正と違い、成人矯正は保険適用外となることが多く、費用が高額になる場合があります。
装置の種類や治療計画によって異なりますが、治療費は数十万円から百万円を超えることもあります。
しかし、多くのクリニックでは分割払いが可能であり、費用負担を軽くする医療費控除といった制度も用意されています。
事前に費用計画を立てることが、治療を成功させるための第一歩です。
◎最初は違和感や痛みがあることも
矯正装置を装着した直後は、締め付けによる痛みや口内炎が発生することがあります。
また、食事や会話がしづらくなることもあり、慣れるまでに時間がかかることもあります。
さらに、定期的な通院による調整時に痛みを感じることがありますが、これらの不快感は治療が進むにつれて徐々に良くなっていきます。
◎歯周病に注意
成人矯正を行う際には、歯周病の有無に特に注意が必要です。
歯周病がある状態で矯正を始めると歯の動きが不安定になり、治療結果を得られないだけでなく、歯周病の悪化につながることがあります。
そのため、矯正治療を開始する前に歯周病の有無を確認し、治療を受けてから矯正に入ることが重要です。
また、矯正装置を装着すると歯磨きがしにくくなり、歯垢(プラーク)が溜まりやすくなるため、歯周病が悪化するリスクもあります。歯科医師の指導のもとで適切なブラッシング方法を学び、歯間ブラシやデンタルフロスを活用して口腔内の清潔を保つことが大切です。
【成人矯正のメリットを良く知って】
成人矯正には多くのメリットがあります。
一方で、治療期間の長さや費用の高さ、歯周病があるとリスクが高くなるなど、デメリットもあります。
しかし、きちんと計画を立て治療を進めていけば、しっかりとした矯正の効果を得ることも可能です。
子どもだけでなく、大人になってからの矯正治療でも、見た目が良くなる効果や、口腔内・全身の健康維持に効果があります。
まずは歯科医師に相談し、自分に合った治療方法を見つけてみてください。